64 歳男性,開業医。深夜に背部痛を自覚し,翌日自ら心電図をとり心筋梗塞と診断,昼ごろ榊原記念病院に救急搬送された。ER到着後3分で意識喪失,心タンポナーデを来し,左室自由壁破裂と診断。左冠動脈#6の完全閉塞を含めた3枝病変によるものと判明した。直ちに左室自由壁の修復術,並行して冠動脈バイパス術が行われ,患者は一命を取り留める。左室自由壁破裂のなかでも本症例のような急性型(blow-out型)は,破裂後,数秒から数分で循環停止に至り,救命率はきわめて低い。本症例は,手術成功のみならず,術後半年弱で社会復帰を遂げた。心臓リハビリテーションを中心とした複合的ケアが,社会復帰の鍵となったケースである。
そのとき,リハビリテーションスタッフ,看護師,臨床心理士は何を診てきたか。ここでは,とくに術後のコメディカルスタッフの連携に焦点をあて,社会復帰までの経過をたどる。
内容
手術に至る経緯と手術内容/術後経過/心リハプログラムの経過/心リハプログラムにおける看護の実際/心リハプログラムにおけるこころのケアの実際/心臓リハビリテーション総括:運動耐容能の推移/患者手記/総括
カンファレンスコーディネーター:長山雅俊(榊原記念病院 循環器内科)
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