「国際的な臨床試験の登録をサポートする原則を構築し,さらにその実施を推進することを目的として,2004年10月4日(月),カナダ・オタワで会議が催された。この会議で「声明」(statement)をつくる考えが表明され,素案がつくられ,「オタワ声明」と呼ばれた。その後,おもにe-mailにてやりとりされ,最後にKay-DickersinとKarmela
Krleza-Jericらが中心となって,2005年4月にまとめられ,公表された。
その後,2005年4月25日-27日にスイス・ジュネーブで,「WHO技術諮問会議・臨床試験の登録基準」が開催された。
関係者間では「ジュネーブ会議」と称されている。本号では,この「オタワ声明」と「ジュネーブ会議」について公式の声明文や会議報告書とともに,
それに関連した論文,オタワとジュネーブの会議にそれぞれ参加した日本人の感想を含めて収載するものである。
構成は以下のとおりである。
- Journal 2005年4月23日号に掲載されたオタワ声明の紹介とそれに関する議論の論文の日本語訳
- オタワ会議に参加した日本人参加者などから見たオタワ声明の背景・内容・今後
- ジュネーブ会議主催者側の報告書の日本語訳
- ジュネーブ会議への日本人参加者による報告
東京大学大学院薬学系研究科医薬経済学
津谷喜一郎
The Ottawa Statement, Part One:Principles for international registration
of
protocol informationand results fromhuman trials of health-related interventions
翻訳:菊田健太郎 津谷喜一郎(東京大) [薬理と治療2005;33(6):544-548]
Principles for international registration of protocol information and results
from human trials of health related interventions: Ottawa statement (part 1)
翻訳:菊田健太郎 津谷喜一郎(東京大)[薬理と治療2005;33(6):548-552]
津谷喜一郎 菊田健太郎(東京大) [薬理と治療2005;33(6):553-555]
WHO Technical Consultation on Clinical Trial Registration Standards Meeting
翻訳:津谷喜一郎(東京大) [薬理と治療2005;33(6):556-559]
松葉 尚子・津谷喜一郎(東京大) [薬理と治療2005;33(6):560-566]