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股関節の痛みと向き合うための5章

 

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ライフサイエンス選書

股関節の痛みと向き合うための5章

ISBN:978-4-89775-426-0 C0047
定価1,980円(本体1,800円+税10%)

【編 集】 ライフサイエンス出版 医療編集室

A5判,130頁,本文2色
2021年1月10日発売

【新刊書のご紹介】

変形性股関節症が原因で、痛みや不自由な生活を送っておられる方のための、新しい読み物が出版されました。
この病気を持った方が共通して抱く悩みや疑問とは、どのようなものでしょうか。10人の体験者と、11人の医療者への30時間を超えるインタビューから、共通する問題点と、その解決へのヒントが浮かび上がって来ました。

股関節の痛みに対する処方を見つけられずにいる方、 保存療法がいつまで通用するかで悩む方、 再手術のリスクを考えて手術に踏み切れずにいる方、 医師が勧める人工股関節への置換に不安を覚える方、 健康情報の真偽に迷う方、 患者のこころを理解する医療者に出会えずにいる方。
ぜひこの本を手に取られ、体験者たちが辿りついた各人各様の決断や、病気を深く理解する医療者からのエールとも言える助言に耳を傾けられることをお勧めします。

【一足先に本書を読まれた方の感想】

<この本を読んで>
“30代で変形性股関節症と診断されて以来、ずっと保存療法と取り組んできました。
これまで受診した医師3人のうち2人は、「ここまで変形が進むと、人工股関節置換しかありません」 沈黙があり 「手術を決心したら、また来てください」で診察は終わりました。
これまで読んできた本や資料の大部分は、人工股関節置換術につながる話ばかりでした。この本では、保存療法と手術の両方について、きちんと説明がされているのに驚きました。
病名を知って 「これからどうしよう!?」 と悩み、求め続けてきた情報のほとんどが、この1冊に書いてある! すごい!! この本が、当時悩む私の手元にあったら良かったのにと悔しい思いがします。
いま股関節が痛んで不安な方。ひとりでも多くの方がこの本を読み、不安を減らして、自分らしい人生を送れるようになったら良いなと思います。” (51歳女性;変形性股関節症)

<この本を読んで>
あふれる情報の中で、患者は迷い、悩み、一喜一憂します。何が最善の策であるかを、毎日模索しています。患者の症状は、ひとりひとり違います。
10人の体験者の生の声にはどれも悩み抜いた末の決断が見て取れ、それを読んでほっとし自分の生き方に大きな自信が湧いてきました。 (65歳女性;変形性股関節症)

<この本を読んで>
“この本は、現在ある患者さん向けガイドブックとは、まったく異なる内容だと思います。
患者さんにとって、とても強い味方になるでしょう” (医師;整形外科)

■ 構 成 ■

  • はじめに
  • 第1章 この本でお話ししたいこと
    • 痛みから逃れたい
    • 保存療法か、手術か
    • 玉石が混じった医療情報
    • 医師のことばと患者の気持ち
    • 保存療法が有効な場合
    • 手術による痛みからの解放
    • 人によって異なる手術のタイミング
    • 手術結果を左右するリハビリテーションの中味
    • 患者のこころに寄り添う医療者
    • 地域連携(病診連携)の力
    • 周囲の理解との板挟み
    • 最終的に決断するのは“自分”
    • 病気との共存
  • 第2章 これだけは知っておきたい変形性股関節症の話
    <話をするひと> 近藤宰司
    • 圧倒的に女性に多く出現する
    • 股関節のつくり
    • 病気の進み具合は4段階に分けられる
    • 日本人に多い二次性の変形性股関節症
    • X線画像と症状は一致しないこともある
    • 治療の第一目標は、痛みを取り除くこと
    • 保存療法が有効かどうかは予測できる
    • 運動療法(筋力強化)は専門家の指導の下で行なう
    • 鎮痛剤活用のすすめ
    • 若くて病期が進行していない場合の骨切り術
    • 近年、飛躍的に進化した人工股関節
    • 人工股関節の耐用年数が延びた理由
    • 手術をより安全なものにした術式の進歩
    • 減少した術後合併症
    • 人工股関節の再置換はどのような時に必要か
    • 手術は、決意するタイミングが大切
    • 「手術をすればすべて終了」ではない
  • 第3章 より良い治療を目指す地域の連携
    <話をするひと> 広瀬 勲、永井 聡、前田昭彦
    • 人工股関節置換術の件数が最も多い神奈川県
    • 患者に迷いがある間は、手術を勧めない
    • 患者とじっくり向き合える理学療法士
    • 理学療法士の目
    • 手術を決意するとき
    • 大切な術前リハビリテーション
    • 大幅に延びた人工股関節の寿命
    • 痛みのがまんし過ぎは、ほかにも悪影響
    • 術後の生活制限は無くなりつつある
    • 退院後に欠かせない術後リハビリテーション
    • 術後リハビリテーションは、近くのクリニックで
    • 身近なリハビリテーション施設の紹介
    • リハビリテーション施設を選ぶときのチェックポイント
    • 将来のリハビリテーションのあり方
  • 第4章 変形性股関節症と向き合う人たち
    • 【保存療法】幼少期に受けた手術へのトラウマから、成人後も手術を避け、保存療法だけで乗り越えてきた  塩田幸恵
    • 【保存療法】自分に合った保存療法を続けた結果、股関節の状態は末期でも、さほど不自由なく自立生活を続けている  畠田昌代
    • 【保存療法】手術を避け、患者参加型の保存療法で痛みを克服する  長岡純佳
    • 【保存療法】徹底した保存療法で、痛みと関節可動域を改善する  丸山順奈
    • 【手術→保存療法】幼少期に受けた複数回の手術により、両脚の状態は限界に達する。不自由さと折り合いをつけながら日常生活を送る  大谷裕美
    • 【保存療法→手術】各地の病院を訪ね、遠隔地で半年以上におよぶ手術と術後リハビリテーションを受けた結果、職場復帰を果たす  田中真佐子
    • 【保存療法→手術】保存療法にこだわり、80歳を過ぎてから人工股関節置換術を決断したことへの複雑な思い  下田敏江
    • 【手術】若い頃に骨切り術を受ける。60歳代で受けた人工股関節置換術により、歩行が改善  永田和美
    • 【保存療法→手術】保存療法を続けてきたが、将来への不安から、両側の人工股関節置換術を決断  西村千秋
    • 【手術】50歳代で変形性股関節症と診断。曲折の末、両側の人工股関節置換術と片側の人工膝関節置換術を受け、順調に社会復帰  山田恵美
  • 第5章 運動と日常生活へのアドバイス
    • 股関節から見た 良い運動 悪い運動とは  東保潤の介
    • 尿失禁の悩みから解放されたい  豊田裕司
    • 履物とインソールにもっと注意を向けて  唐澤幹男
    • こころのケアがもたらす効果を大切に  山田 稔
    • 骨や筋肉のために良い運動と栄養について  永井 聡
    • 術後の運動時に気をつけたい5つのこと  湯田健二
    • 手術後、筋肉はどのように回復していくか  関田惇也
    • 手術後に現れる痛みとの向き合い方  岩村元気
  • プロフィール
  • あとがき