埼玉医科大学 超人気 健康セミナーシリーズ
同大学が10年以上にわたり定期的に開催している市民公開講座の内容を再編集した書籍シリーズです。
パーキンソン病・アルツハイマー病
正しく理解,しっかり対処
神経にゴミがたまる! 神経変性疾患ってなに?
ISBN:978-4-89775-411-6
定価1,650円(本体1,500円+税10%)
山元敏正,中里良彦
判型:四六判
2020年6月23日発売
「うちの夫がパーキンソン病!?」
もし,大切な家族がパーキンソン病になったとき,あなたはどうしますか? 超高齢社会のわが国では,パーキンソン病は増加傾向にあり,けっしてめずらしい病気ではありません。大切なことは,ほかの病気と同様に,しっかりとこの病気を理解して,正しい治療を早く開始することです。
本書ではパーキンソン病を中心とした,「神経変性疾患」について詳しく解説しています。ご家族がパーキンソン病と診断されたタマエさんといっしょに勉強を始めましょう。
“神経変性疾患”とは,神経細胞が変性したり,異常タンパク質が神経細胞に蓄積したりすることで,神経細胞が障害されて起こる病気です。
“神経変性疾患”はあまり聞きなれない病名ですが,パーキンソン病,アルツハイマー病,筋萎縮性側索硬化症(ALS)など,これらはすべて“神経変性疾患”に含まれます。
神経の変性は加齢とともに誰でも起こる現象です。わが国では高齢化が進み,パーキンソン病やアルツハイマー病が増加傾向にあります。
残念ながら,神経変性疾患は完治する病気ではありません。しかし,早めに対処することで,病気の進行を遅らせることは可能です。
本書では,パーキンソン病の初期症状や,L-ドパを使った薬物治療,音楽療法や運動療法など,パーキンソン病の患者さんやご家族の方に読んでいただきたい情報について,漫画やイラストを使ってわかりやすく解説しています。また,もっと詳しく知りたい方のために,神経変性疾患発症のメカニズムや代表的な神経変性疾患,最新の研究についても紹介しています。
■ 目 次 ■
- 第1章 神経変性疾患が発症するメカニズム
- 神経細胞のはたらき
- 神経変性疾患
- 第2章 パーキンソン病になってしまったら
- 高齢化により増加しているパーキンソン病
- 運動症状発症前の症状
- 運動症状
- 非運動症状
- 診断
- 薬物治療(早期・進行期)
- デバイスを用いた治療
- その他の治療法
- パーキンソン病と認知症との関係
- パーキンソン病は怖くない!
- 第3章 その他の神経変性疾患
- アルツハイマー病
- 大脳皮質基底核変性症(CBD)
- 進行性核上性麻痺(PSP)
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS)
- 脊髄小脳変性症(SCD)
- 神経変性疾患患者さんへの薬物療法
- 神経変性疾患患者さんへの対症療法
- コラム
- 細胞内のタンパク質管理システムとは
- ドパミンのはたらき
- パーキンソン病に関する最新の研究
- アイス・バケツ・チャレンジ