コレステロール ―基礎から臨床へ―
ISBN:978-4-89775-267-9
定価7,480円(本体6,800円+税10%)
【編集】 寺本 民生(帝京大学医学部内科)
A4国際判,全298頁 ■正誤表PDFをダウンロード■
2009年5月20日発行
動脈硬化の原因物質コレステロールに関する知見を凝集した成書!
コレステロール研究の歴史から最新の基礎研究,疫学研究,日常診療まで,コレステロールに関するすべてを網羅したこれまでにない1冊がついに完成!日本のコレステロール研究をリードする専門家70名による決定版。
(編集 寺本民生「序文」より)
本書は,巷で話題になっているコレステロールの問題を,いま一度基礎の面,臨床の面から掘り起こしてみようという目的で企画された。さらにいえば,今こそ大上段に構えて「基礎から臨床へ」というトランスレーショナル・リサーチとしてのコレステロール研究の全体像をまとめられるのではないかと考えた次第である。本書が,コレステロールに関する疑問などに少しでも答えることができれば,企画者としてこれに勝る喜びはない。
■ おもな内容 ■
- 1章 コレステロールの化学
- コレステロールの化学
- 2章 コレステロールの体内動態─コレステロールバランスのメカニズム─
- 総 論
- 細胞内コレステロール合成とSREBPファミリー
- 細胞内コレステロール輸送の分子機構
- コレステロールとリポ蛋白アセンブリー
- コレステロールの吸収メカニズム
- コレステロールの肝における異化・排泄
- コレステロールの血中動態
- 血管壁でのコレステロール動態
- コレステロールの細胞膜内動態と脂質ラフト
- コレステロールとビタミンD合成
- コレステロールと胆汁酸合成
- コレステロールとステロイドホルモンの合成
- 3章 コレステロールと動脈硬化─発症機序と疫学─
- コレステロールと動脈硬化の発症メカニズム
- コレステロールと冠動脈疾患
- コレステロールと脳梗塞
- コレステロールと末梢動脈硬化
- コレステロールとリスク評価チャート
- 日本人のコレステロール
- 日系米国人のコレステロール
- コレステロールの性差
- 高齢者のコレステロール
- 4章 コレステロールの異常とその治療
- 高コレステロール血症の分類
- 続発性高コレステロール血症
- 家族性高コレステロール血症
- 家族性III型高脂血症
- 家族性複合型高脂血症
- 続発性低コレステロール血症
- 原発性低コレステロール血症
- 原発性低HDLコレステロール血症(ABCA1異常症:タンジェール病)
- 原発性低HDLコレステロール血症(アポリポ蛋白A-I異常症/LCAT異常症)
- 糖尿病におけるコレステロール代謝異常
- 慢性腎臓病におけるコレステロール代謝異常
- 5章 脂質異常に対する薬剤治療とそのエビデンス
- 総 論 ─薬物治療のエビデンスと今後の新薬展望─
- HMG-CoA還元酵素阻害薬(スタチン類)
- 陰イオン交換樹脂
- 小腸コレステロールトランスポーター阻害薬
- プロブコール
- イコサペンタエン酸(EPA)
- フィブラート
- ニコチン酸誘導体
- 6章 コレステロール基礎研究のあゆみ─コレステロールの発見から今後の展望まで─
- コレステロール ─基礎研究の歩みと今後の展望─
- 胆石から動脈硬化へ ─コレステロール研究の足跡─
- コレステロールの吸収と血清コレステロール
- コレステロール逆転送系の発見
- わが国の食事療法の歴史
- 運動療法の歴史
- スタチンの開発
- フィブラートとPPAR
- 7章 コレステロール研究と診療ガイドライン
- コレステロール研究と診療ガイドライン
- column
- 胆汁酸の代謝
- 植物ステロールの臨床的意義
- コレステロールと黄色腫
- 血漿酸化LDL
- スタチンとHDLコレステロール
- LDLコレステロールの管理目標 non-HDLコレステロールかLDLコレステロール/HDLコレステロール比か?