心房細動治療の基本は,血栓塞栓症リスクを有する患者に対する抗凝固療法と,症状・QOLの改善および心不全予防を目的としたレートコントロールである。一方,発作性心房細動はしばしば症状が強く,レートコントロール薬投与後も繰り返す発作のためにQOLが著明に障害される例も多い。わが国で実施されたJ-RHYTHM試験(Ogawa S, et al. Circ J. 2009; 73: 242-8.)の結果では,とくに発作性心房細動に対しては,生命予後の観点からはレートコントロールとリズムコントロール間に差を認めなかったが,患者の忍容性をエンドポイントに加えると,リズムコントロールがレートコントロールより優れていた。
では実際の臨床ではどちらの治療戦略から開始すべきであろうか。レートコントロールにはどの薬剤が適しているだろうか。またリズムコントロールの進め方,とくに抗不整脈薬はどのように選択するのが妥当であろうか。抗不整脈薬療法では無効や副作用をきたすことが多いのも事実で,その場合は別の薬剤に変更するかカテーテルアブレーションが考慮される。本誌1号では,心房細動に対するカテーテルアブレーションの有用性を論じていただいたが,日常診療において,発作性心房細動の治療はどのように進めるべきあろうか。
企画:奥村 謙
回答:三田村秀雄
Voice:A. John Camm,Michael D. Ezekowitz
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