2012年1月に米国に先駆けてわが国で承認され7月より臨床使用が開始された薬剤溶出性ステント[DES;Zilver® PTX®(クック ジャパン社)]は,900例の市販後調査が終了し,全国に普及している。再狭窄予防効果はバルーンカテーテルやベアメタルステント(BMS)に比較して高いことが臨床試験で報告されているが,登録された病変は病変長14cm未満,血管径4~7mmで,患者背景は間欠性跛行患者であり,透析患者,重症下肢虚血患者は含まれていない。
一方,わが国ではシロスタゾールが下肢閉塞性動脈硬化症に対して使用可能で,BMS 留置後の再狭窄予防効果を有することが報告されている。またわが国において,冠動脈ステントと同様に適応外(off-label)使用で,DES において30 日以内の亜急性ステント血栓症が1%前後に生じている。さらに,臨床試験ではDES留置後のアスピリンとクロピドグレルの2 剤抗血小板療法を少なくとも2ヵ月以上継続することが推奨されたが,off-label 使用下においていつまで継続するべきか明らかではない。このような状況の中で,浅大腿動脈に植え込むステントはDESかBMSか? すべてDESで良いのか? 使い分けが必要か? 使い分けるとすれば,どのような患者に,どのような病変にDESを植え込むべきなのか?
企画:横井宏佳
回答:宇都宮誠,中村正人
VOICE:大木隆生,Michael D. Dake,Lawrence A. Garcia
■このテーマのPDFを購入する(本体1,000円+税) |
|
|
■掲載号(電子ブック)を購入する(本体3,200円+税) |
|