脳梗塞の再発予防においては,臨床病型に則した抗血栓薬の選択とともに,高血圧,脂質異常,糖尿病といった危険因子の管理が重要である。『脳卒中治療ガイドライン2009』では,脂質異常症を有する患者にはLDL-C をターゲットとしたスタチンの投与がグレードAで推奨されている。しかしながら,脳梗塞の再発予防を目的としたLDL-C 管理に関する十分なエビデンスは存在しない。海外の大規模臨床試験にて高用量ストロングスタチンの脳卒中二次予防効果が示される一方で,LDL-Cを下げることによる脳出血発症リスクの増加も示されている。
脳梗塞の再発予防においては,脂質低下療法による脳出血リスクを正しく理解することが必要である。さらにLDL-C値をどのように管理すべきかを併せて知っておくべきである。われわれは脳梗塞再発予防にむけ,虚血性心疾患患者と同様にLDL-Cを厳格に管理すべきだろうか。安全性・有用性の双方を考慮すると,LDL-Cはどこまで下げるべきなのだろうか。
企画:卜部貴夫
回答:北川一夫
VOICE:田中耕太郎
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